2024.12.25 笹田直研究室

笹田直 研究室

 東工大に赴任する際,曽田先生からは,「行って学の域を高めよ」という”餞の言葉”を賜ったそうです.そのような経緯もあって,生産機械工学科の中では異色の教授として,志の高い学生たち?からは高い人気を誇りました.”摩耗”の研究に加え,医工連携の先駆けともいえる”バイオトライボロジー”という新しい分野を開拓し,数多くの業績を残されました.ただし,先生の一番の関心事は,プロを目指したほどの腕前の”囲碁”であったかと思います.

 

2008年 笹田研OB会

 笹田直先生は,トライボロジー研究の祖である曽田範宗先生を師とし,日本精工,東大航空研,理化学研究所を経て,東工大,千葉工大,北里大学にて教鞭をとり,多くの弟子たちを育てました.
アカデミアにも多くの弟子を輩出し,イグノーベル賞の馬渕清資先生(北里大学名誉教授)を筆頭に,三科博司先生(千葉大名誉教授),尾池守先生(石巻専修大学学長),橋本成広先生(工学院),平塚健一先生(千葉工大),渡壁誠先生(北海道教育大),福田応夫先生(MJIIT),藤江裕道先生(都立大),安藤泰久先生(農工大)らが活躍しています.

 

2022年3月 笹田研OB+隣の塚田研OB

左から,佐々木,野口,鈴木,藤江,今泉,福田(敬称略)

研究室配属は,学生時代のもっとも重要なイベントであったと言えます.じゃんけんに見事勝利した強運の持ち主だけが,一番人気の笹田研に入ることが出来たのです.
1983年当時,生産機械工学科設計工学講座は,笹田研究室(笹田教授,野呂瀬助手)と塚田研究室(塚田助教授,柳助手)で構成されていました.研究室間での交流はありませんでしたが,唯一,私の1学年上の塚田研の野口昭治さん(現在,理科大理工学部機械工学科教授)が,秘書さん目当てで笹田研によく出入りしていました.野口先生とは,その当時からの腐れ縁です.中央の鈴木一男さんは,卒研を笹田研,修論を塚田研で行い,現在は隅田川屋形船の家業を継いでいます.そんな縁もあり,コロナ禍の少し収まった3月,鈴木さんの船でお花見をしました.